【日々のあれこれ、あてどなく。】

ジャンルに捉われず、自由に書いていきます。

音楽は救いであるか?

僕は音楽が好きだ。
とても好きだ。
iPodがないと不安になるくらいに好きだ。(いや言いすぎかw)

音源を聴くのもいいが、好きなアーティストはやはりライヴで聴くに限る。
だから月1くらいでライヴやフェス、イベントなんかに行っている。
今日は自分の心境の変化とライヴに対するスタンスの変化について書いてみる。

時は今年の8月、Rockin'on JAPAN Festival(以下「ロッキン」)までさかのぼる。
いつものように、the HIATUSのステージを楽しみにしていた。
バンド結成時から追いかけてきたので、思い入れもひとしおだ。
あっという間に最後の曲になってしまう。
パフォーマンス中に、ボーカルの細美さんが放ったMCに少し違和感を感じてしまった。
覚えている感じだと、次のような内容だった。

「お前ら、仕事や学校、また明日からいろいろ大変だと思うけど、頑張れよ!辛くなったら、またライヴハウスに遊びに来いよ!」

彼が今年のロッキンで“特別に”発した言葉ではない。
ライヴのたびにと言ってもいいくらい、よく聞くフレーズなのだ。
それでも、その瞬間の僕にはすんなり受け入れられなかった。
そして、ふとそれが幸せなことだと気がついた。

僕はいま、コピーライターという職業をしている。
広告の文字部分全てに責任を持つ仕事だ。
いわゆる“キャッチフレーズを考えたりする人”と言ったらわかりやすいかもしれない。(ただし、仕事の大半はもっと地味だ。)
ずっとこの仕事に就きたくて、他人よりも遠回りしてやっと辿り着いた。
もちろん、やりたくない仕事を投げられることもあるが、調べものをしたり、コピーを書いたりするのは楽しい。
好きなことを仕事にできているから、職場に行くのが苦になったことはない。

話は今年のロッキンのthe HIATUSのステージに戻る。
そうだ、僕も今の仕事を始めるまでは、その日のひたちなかのステージに集まった多くの人と一緒だった。
現実逃避や大変な毎日を乗り切ったご褒美としてライヴやフェスに参加していた。
現に、3年半以上も前にthe HIATUSの「Insomnia」という曲を初めてライヴで聴いたとき、涙がこぼれそうになった。
サビの部分に"Save me Save me Save me Save me"という歌詞がある。
当時辛いことが多く、その曲を歌う細美さんの歌声は僕の叫びでもあった。
そして、そのライヴに足を運んだことで本当に救われた。

繰り返すが、僕がこの夏のロッキンで感じた違和感は幸せなことであり、やはり音楽は“救いでもある"と思う。