花を贈る。粋なサンプリング。
昨夜、渋谷マークシティーのエスカレーター下で、切り花のサンプリングを見かけた。
包装紙に見立てたチラシで、一輪花を包んだだけのシンプルなもの。
僕を含め、多くの人が何を配っているんだろうと不思議に思いながらも通り過ぎて行く。
そして、受け取った人はそれが花だと分かり笑顔になる。
残念ながら、僕はもらいそびれてしまったので、どこの花屋さんがやっていたキャンペーンなのかは分からない。
おそらく、マークシティーに出店している「ジェルフラワー」さんか「プレジュール」さんのどちらかだとは思うのだけど。
ポケットティッシュの配布とはコストが桁違いだが、とても素敵なサンプリングだと思った。
「花を贈りましょう!」とどんなに大きな声で伝えても、花をプレゼントされたことのない人にはその喜びがわからない。
「ならば、まずは私たちが贈りましょう。」という意図でやっていたのかどうかは定かではないが、そういう風にも解釈できる。
大前提として予算の壁があったのだろうけど、一輪花というチョイスがまたいい。
普段から花を飾る習慣がなければ、花瓶を持っている人はまれだろう。
ところが一輪だけであれば、500mlのペットボトルに活けても画になる。
たった一輪の花でも、簡単に暮らしの中に潤いを取り入れられますよというメッセージ。
目前の商売に走ることなく、広い意味で文化を耕すような素敵な取り組みだと感じた。